GDPの概念が変わる-「2008SNA」への移行説明会

       

内容

日 時:7月7日(木) 15時00分~17時00分

場 所:慶應義塾大学三田キャンパス 南校舎476教室

    http://www.keio.ac.jp/ja/access/mita.html.

講 師:内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部長 長谷川秀司 氏


概 要:今年末、我が国の国民経済計算(JSNA)は、16年ぶりに準拠する国際基準を変更し、「1993年SNA」から「2008SNA」に移行する予定です。「2008SNA」では、研究・開発(R&D)の資本化を始めとして、近年の経済・金融環境の変化を織り込んだ各種の概念・範囲の変更を行っています。「2008SNA」における基本的な考え方や、GDP等マクロ経済の各集計値への影響のイメージについて説明し、統計ユーザーの利便性の向上に資することを目指します。例えば、企業の研究・開発(R&D)は、従来、生産活動にて中間消費されるという扱いでしたが、「2008SNA」では知識ストックの蓄積と捉え、最終需要の総固定資本形成に計上することになります。


【内閣府より】基準改定の概要について,資料を公表いたしました(2016.9.15)。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/seibi/2008sna/pdf/20160915_2008sna.pdf.

       

場所

三田キャンパス
南校舎476教室
     

備考

参加ご希望の方はフォームでの登録が必要です(~7/5)。
http://goo.gl/forms/17DQA4YUKvAzWYTG3.
対 象:主として義塾学生及び研究者を対象にしていますが、学生・研究者の方
    であれば、どなたでも参加できます(参加費無料)。
主 催:慶應義塾大学経済研究所(IES)
    内閣府経済社会総合研究所(ESRI)
お問い合わせ:慶應義塾大学経済研究所 ies-office[at]adst.keio.ac.jp
       

更新日

2016/07/07(木)

イベント開催報告

内閣府経済社会総合研究所 長谷川秀司 氏

国民経済計算の最新の国際基準である2008SNAに即した形で本年末に改訂予定の日本型SNAについての概略の説明が、義塾内外からの多数の参加者を得て、開催された。
特に、改訂の目玉である4つの項目、すなわち、(1)非実物資産(intangible asset)の評価、(2)一般政府や公的企業の取り扱いの精緻化、(3)金融資産・負債のより精緻な記載、(4)国際収支統計との整合性の促進、を中心に解説がなされた。(1)の intangible asset については、それがR&D(研究開発投資)の積極的な評価を目指しており、GDPの数値を押し上げる可能性があること、また、R&Dの評価方法には種々の方法があり得ることなどから、これについては特に活発な質疑応答がなされた。
本企画は、報告者の方々、また、参加者の皆様の双方から大変好評であった。
研究所として、このような企画を今後も続けていくことを積極的に検討したい。
(文責)経済学部 尾崎