犯罪が就学と学校の選択に与える短期的な影響:エルサルバドルのミクロデータを用いた実証分析
The Short-Term Impact of Crime on School Enrollment and School Choice: Evidence from El Salvador

著者: フアン ネルソン マルティネス ダブラ
発行日: 2016年5月16日
No: DP2016-012
JELコード: D13, I24, I25
言語: 英語
【要旨/ハイライト】

本研究は2013年の家庭調査の全国データを用いて、様々な犯罪や2012年に生じた暴力団抗争の休戦状況が、7歳以上23歳未満のエルサルバドル人の就学の有無や学校選択に与える影響を検討した。分析の結果、犯罪の効果は性別や年齢層によって異なることが明らかになった。殺人、盗難、強盗や恐喝事件は男子の就学や私立学校の選択に有意な負の影響を与えていることが見出された。一方で、犯罪率の高さは15歳未満の女子の就学や15歳以上の女子の私立学校の選択に、正の大きな影響を与えることが見出された。