「人口大国の時代」とマルクス派最適成長論
‘Age of Large-population Countries’ and Marxian Optimal Growth Theory        
        
          著者: 大西広、金江亮        
        
          発行日: 2014年12月        
        
          No: DPDP2014-009        
        
          JELコード: E11, N30, O11        
                
          言語: 英語        
        
                  
        
        
          【要旨/ハイライト】
        
          
  アジアNIESが勃興した時代は「人口小国に有利な時代」であったということができるが、その後、アジアの高成長はASEAN諸国への伝播を経て、中国、インドなど「人口大国」にももたらされつつある。BRICSとは後で加わった南アフリカを除けば、すべて1億人を超える人口大国であり、その時代を象徴している。本稿はその傾向を最初に確認した後、まずはその傾向の背景にある法則を明らかとし、最後にそれが「マルクス派最適成長論」で展開されている成長理論と整合的であることを見る。どの国もが高度成長期を必ず持ち、その後におよそ類似の一人当たりGDPを実現するのであれば、それはそのうちに各国GDP比が各国人口比に接近していくことが必然となるからである。
 
               
          