慶応義塾大学 経済研究所

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金融リテラシーと加齢および性別の関連
Ageing, gender and financial literacy in Japan

岡本 翔平、駒村 康平

2018年11月24日

JELコード : D14, D83, D91, G11

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【要旨】

本研究の目的は、金融リテラシーと年齢や学歴などの個人属性の関連を調べ、さらに金融リテラシーの男女差の要因を明らかにすることにある。本稿では日本全国に居住する18~79歳の男女を対象とした「金融リテラシー調査」の個票データを用いて分析を行った。分析の結果、金融リテラシーと年齢は逆U字型にあり、それに関連して金融リテラシーへの自信過剰度合いは加齢とともにいったん低下するが、高齢になるにつれて上昇することが明らかになった。また、女性よりも男性の方が金融リテラシーは高く、女性であること、学歴や金融資産額といった金融リテラシーに影響を与えるような要因の分布およびそれられへの反応が男女で異なっていることが背景にあることが明らかになった。個人の安定的な資産形成を後押しするためには、加齢とともに金融リテラシーや認知機能が低下することを踏まえたサポートの仕組みや、ライフステージに応じて必要な時に必要なことを学ぶことができる金融教育が必要である。