再生核ヒルベルト空間による汎関数分位点回帰モデルとその漸近論

著者: 高梨 耕作
発行日: 2018年3月4日
No: DP2018-002
JELコード: C14, C12
言語: 英語
【要旨/ハイライト】

この論文では、汎関数分位点回帰モデルにおける漸近理論が示される。ここでのモデルは、非説明変数がスカラ値で、説明変数が関数値をとるものとする。推定法は再生核ヒルベルト空間を用いた、正則化法を採用する。このとき、推定量の目的関数は微分不可能な点を持ち、ノンパラメトリックな状況では一様収束を論ずることは難しい。本論文では新たな位相として、Mosco位相を採用し、その位相のもとで法則収束が示される。その一般的結果より、推定量の漸近正規性や尤度比検定の漸近分布などが導出される。