Examining Patent Examiners: Present Bias, Procrastination and Task Performance

著者: 中嶋亮、佐々木通孝、田村龍一
発行日: 2020年9月19日
No: DP2020-015
JELコード: D03, J01, K29, O34
言語: 英語
【要旨/ハイライト】

本論文の研究目的は、特許審査官の非生産的な先延ばし行動が現在バイアスに起因するかどうかを検証し、そのバイアスの大きさを推定することである。具体的には、行動経済学における準双曲線割引モデルを米国特許審査データに基づき推定し、特許審査官の現在バイアスを個人ごとに測定した。推定結果から、現在バイアスを持つ米国特許審査官の割合は過半数となることが明らかにされている。さらに、現在バイアス選好が低い特許審査官ほど離職率が高くなること、さらに、審査ノルマを細分化することで特許審査の質と適時性が向上する可能性があることが示唆されている。