日本の母子世帯の子供の空間集積パターン

著者: 安部由起子、河端瑞貴、柴辻優樹
発行日: 2019年11月18日
No: DP2019-021
JELコード: J13, C21, R23
言語: 英語
【要旨/ハイライト】

本研究では、先進国の中で著しく貧困率の高い日本の母子世帯の子供の空間集積パターンを分析した。分析には、2000年と2010年の市区町村単位の空間パネルデータを用いた。Global Moran's IとLocal Moran's I統計量を計算した結果、日本には、母子世帯の子供が集積する空間クラスター(spatial clusters)が多数存在し、その多くは北海道と西日本に見られた。母子世帯の6歳未満の子供と18歳未満の子供の空間集積パターンを比較すると、18歳未満の方が空間集積の度合いが大きく、この傾向は2000年から2010年にかけて強まった。空間固定効果モデル(spatial fixed-effects models)を推定した結果、2000年から2010年にかけて、母子世帯の子供率は、所得増加が小さく、転出率が高く、保育所供給の遅れている地域で増加したことがわかった。本研究の結果は、貧困対策や母子世帯支援政策を特に必要とする地域の特定に役立つと期待する。