スワップションから得られるインプライド・ボラティリティの予測力の検証
The predictive power of the implied volatility of interest rates: Evidence from US Dollar, Euro, and Japanese Yen

服部孝洋

2016年7月11日

JELコード : G13, G14, G120, G130

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【要旨】

本論文は、スワップションから得られるインプライド・ボラティリティ(IV)の予測力を主要通貨(米ドル、ユーロ、円)で検証した最初の論文である。株式や為替などといったアセットクラスではIVを用いたボラティリティの予測の検証が多数行われているものの、金利については先物市場の分析などにとどまり、未だ十分な研究がなされていない。財政赤字を背景に債務残高が拡大する中で、金利リスクの管理は特に金融機関にとって重要な問題であり、市場参加者にとってもIVの予測力の検証は有益である。本論文が見出したことは、米ドルとユーロについてはGARCHやヒストリカルボラティリティ(HV)よりスワップションから得られるIVの予測力が高いというものであり、これは株式などに係る先行研究と整合的な結果である。もっとも、円についてはIVだけでなくGARCHやHVが予測力を持つことが確認された。その一因として米ドルやユーロに対して、円のスワップションの流動性が相対的に低いことが考えられる。