誰と比較するか?参照グループの決定要因に関する研究

著者: 周 梦媛
発行日: 2018年1月10日
No: DP2018-001
JELコード: C25, D00, J31
言語: 英語
【要旨/ハイライト】

本研究の目的は、日米において、生活水準の参照グループが誰なのか、またそれがどのようにして決定されるのかを明らかにすることである。分析の結果、マクロや金融の文献でしばしば仮定されている国の平均的な人や、収入の比較対象である同僚や友人と異なり、大部分の日本人とアメリカ人は隣人を比較対象としていることが示された。この分析結果は、相対的な生活水準の参照グループを選択する際に、「Routine Standards」を使用する可能性を示唆している。また、本研究では、参照グループ自体が生活水準に与える影響を検証した。その結果、隣人と比較する人は、ほかの参照グループを選択する人よりも、相対的な生活水準を高く知覚することを確認した。