親子ペアに対する異世代間利他主義に関する実験研究
An Experimental Study of Intergenerational Altruism with
Parent-Child Pairs
著者: 赤林英夫、亀坂安紀子、中村亮介、大垣昌夫、田村輝之
発行日: 2014年8月
No: DP2014-005
JELコード: C93, D14, E2
言語: 英語
【要旨/ハイライト】
標準的異世代間利他主義モデルでは子供の効用レベルが親の効用関数に入っているため、第3者から子供が贈与を受け取るときの額と時期について親子間で利益の相反は存在しない。これに対し、選好の文化伝達異世代間利他主義モデルでは、そうではないかもしれない。この2つのクラスのモデルは実験によって検証することができる。我々は個人と共同意思決定を比べる時間選好実験を実施した。この実験では(1)子供のみ、(2)親のみ、(3)親子ペアがグループで、子供が受け取る金額と時期について決定した。実験結果は標準的異世代間利他主義モデルとは整合的ではなく、文化伝達モデルと整合的である。