【要旨／ハイライト】
COVID-19パンデミックの間、世界中の学校がオンライン教育への切り替えを余儀なくされた。本論文では、日本全国をカバーする行政データを使用し、学校のICT設備と教師のITスキルが、2020年前半におけるオンライン授業の提供、生徒の家族とのコミュニケーション、および教師の勤務時間に与えた影響を分析した。供給側である学校の影響を識別するために、ICT資源配分が決定される自治体単位の小中学校間のICT資源の差を利用した。その結果、基本的なICT設備の有無はオンライン授業実施に不可欠だが、教師のITスキルはそうではないこと、さらに、教師のITスキルは教師の労働時間と関係することがわかった。