複数の工場・事業所展開と本社機能の分離に関する実証研究
Multi-plant operation and corporate headquarters separation: Evidence from Japanese plant-level panel data
著者: 大久保敏弘、冨浦英一
発行日: 2016年6月27日
No: DP2016-016
JELコード: L22, L23, R32
言語: 英語
【要旨/ハイライト】
本論文はどのような環境のもとで本社を生産部門(工場・事業所)と分離するのか(本社・生産機能の分離)、どのような企業が複数工場・事業所をもつのか(生産機能の分割)を計量分析した。日本の工業統計調査を用いて分析し、結果、企業サイズが大きくあるいは原材料を集約的に使っている企業ほど、本社を生産部門から分離しがちであり、また複数事業所を持ちやすいことがわかった。このようなパターンは経済学や経営学で言われている生産管理の効率化を示唆している。さらに本論文ではこのような組織の変化を動学的に分析し、都心部との距離といった地理的要因が重要であることが分かった。