労働者や企業の異質性を通じた日本における国際貿易の賃金格差への影響
著者: 遠藤正寛
発行日: 2020年9月29日
No: DP2020-017
JELコード: F16, F66, J31
言語: 英語
【要旨/ハイライト】
・この研究では、国際貿易が賃金格差に与える影響を、日本の労働者-事業所パネルデータを用いて推計する。
・企業の異質性は企業の雇用者数によって、労働者の異質性はスキルの定義によって、それぞれ表す。
・分析の結果、1998年から2013年の期間では、国際貿易は産業・企業サイズ・スキル別の労働者グループ間の賃金格差を拡大させる効果があった。
・ただ、この期間、この労働者グループ間の賃金格差はむしろ縮小していた。これは、国際貿易の賃金格差への効果が限定的であったことを示している。