医療保険,医療需要,健康指標:1971年保険医総辞退のケース
Effect of upfront payment on utilization and health:
Evidence from a nationwide physician strike in Japan

別所俊一郎、高久玲音

2014年10月

JELコード : I13, I18, I12

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【要旨】

1971年7月,日本医師会は政府の進める医療改革に抵抗するため保険医総辞退に突入した.しかしいくつかの県では辞退は行われずに保険診療が継続し,また,健康保険は辞退した保険医にかかる診療費用についても償還払いを行った.本研究では,このような保険医辞退の地域間の差異を医療保険の償還方法についての自然実験として利用して,医療保険が医療費や健康指標に与える効果を検討した.保険医総辞退は医療サービス消費を大きく減少させたが,粗死亡率・乳幼児死亡率で測った健康指標には統計的に有意な影響を及ぼしていないとの結果を得た.