経済格差と教育格差の長期的因果関係の解明:親子の追跡データによる分析と国際比較 プロジェクト期間2016年度から2020年度の5年間 Projects

お知らせ2016年12月1日

 このたび、本研究プロジェクトでは、パネルデータ設計・解析センターと連携し、同センターが継続的に実施しております『就業と生活についての調査』のご回答者(第一世代)の18歳以上のお子様を対象に、『仕事と生活についての第二世代調査』を実施させていただくことになりました。
 12月上旬に、第一世代の皆様には、お子様への「調査協力のご依頼状」送付の可否を確認させていただく文書を発送させていただきます。当然ですが、実際の調査にあたりましては、お子様ご自身の意思を尊重いたします。本調査の趣旨及びスケジュールをご確認いただき、同封の「返信用紙」にご記入のうえ、12月20日(火)までに、ご投函くださいますようお願い申し上げます。
 調査の趣旨や内容に関するご質問は、E-mail( ies-office@adst.keio.ac.jp) または、お電話(03-5418-6424)にてご連絡をお願いいたします(ご質問には、後日、回答させていただく場合もございます。あらかじめ、ご了承いただけますようお願い申し上げます)。

研究目的

 多くの先進国で経済格差の拡大と世代間の経済格差の固定化を懸念する声が高まっている。ピケティ(2014)らによる実証研究は、米国を始めとする多くの先進諸国で、資産や所得の不平等が拡大していることを明らかにした。結果としての不平等のみならず、機会の不平等も深刻な問題である。日本においても、子どもの貧困の撲滅と世代間の貧困の固定化の解消は、次世代に希望を与えるための最重要課題であろう。 機会の不平等解消のために有効な教育政策は何か、人的資本投資により成人期の所得や社会的格差がどの程度解消されるのか、分野を越えた国際比較研究が進んでいるが、我が国においては、同じ子どものライフコースを就学前から長期にわたり追跡し、親世代の経済状況・学力・非認知能力、成人期における就業・所得などアウトカムを全て備えたデータが存在しなかった。そのため、長期的視野で教育政策を評価した研究も、そのようなデータ基盤に基づいた国際比較研究への参加も困難であった。 本プロジェクトでは、親子を追跡した調査と経済実験を施行し、子どもの養育環境・親の養育行動・教育政策と教育格差発生との長期的因果関連を解明する。特に、従来、研究代表者を中心に実施してきた「日本子どもパネル調査(Japan Child Panel Survey: JCPS)」の対象年齢を幼児期と青年期に拡張し、学力データの質を向上させ、家庭の経済格差がライフコースを通じて学力、非認知能力、行動に与える因果的影響を分析する。さらに、同一の親子を対象とした経済実験を長期間実施し、家庭における子どもの非認知能力形成メカニズムを解明する。以上の研究を基に、経済格差と教育格差の関係、教育政策の有効性について、国際比較を行う。

 

資金提供機関

日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S)

参加研究者

[学内]

[学外]